勘兵衛と百姓は侍探しに乗り出した。"自分を含めて最低七人は必要だ"しかし腹一杯飯が食える、寝床つきだけでは成り手が到底見つからない。一人勘兵衛が目をつけた通りすがりの浪人に声をかけた。冷静さと人柄の良さと戦術を兼ね備えたこの御仁、勘兵衛の頼みを引き受けた。「百姓達の苦しみもわかるが、どちらかというとお主の人柄に惹かれて引き受けることを決めた」と。勘兵衛は髷をなくした坊主頭を撫でながら応えた。
浪人の名は片山五郎兵衛
二人目の侍、今此処に。勘兵衛、五郎兵衛は二手に分かれ侍探しを進めていった。
続く