わたなべさんの青いめがね

点訳ボランティア22年目です

七人の侍を観て

 昨日、CSで「七人の侍」を観ました。かれこれ何回この映画をみただろうか?
 初めは親父や祖母に薦められて、その時僕はすごく時代劇にはまってたこともあって、はじめ観たときは勧善懲悪的に「久蔵(宮口精二扮する侍の一人)かっこいい!」「(三船敏郎扮する侍?の一人)菊千代はワイルドだ~」「勘兵衛(志村喬扮する侍の一人)のリーダーシップさは尊敬する!」というようにヒーローものをみるような、単に強い男にあこがれの眼差しで見てる感じでした。
 何度も観てるうちに自分も大人になっていき、この映画の観方も変わってきて、「侍は外見の強さや闊達さの内側に孤独や哀愁を抱いているんだ」、刀や槍のカモフラージュの奥から滲み出てくる侍達の哀愁、他者への思いさを感じるようになりました。
 また自身を七人の侍のだれかに当てはめて、その侍をみるようになったりして、二十歳の時は‘久蔵’まさに理想の男の強さ、自身に持ってない力へのあこがれの想い。20代半ばの時は‘菊千代’当時僕は「人生なんにもとりえもないし、何やっても身につかない、何をどう学べばいいんだ~どう自分を表現すればいいんだ~」と自身をほとんど失ってた時で、その時期に観たときに、あの菊千代の自然の申し子というか化身の様なアクション、自由さ!愛想さ!活発さ!(人騒がせで勝手な動きもけっこうあったけど・・・)にその時自分が求めていた“心の方向”を菊千代のアクションが見出してくれたような想いを得ましたね!そして30代くらいの時は‘勝四郎(木村功扮する侍の一人)’勝四郎は七人の中で最年少の侍で、その時の僕もどこの場所にいても30歳なのに最年少!!!木村功さんも公開当時は30歳ぐらいだったというからなんか親近感を感じて、30歳のときの僕は、色々と前向きな眼差しを持っていて好奇心旺盛で(自分で云うのもなんですが)、映画の中での勝四郎が先輩の侍達を尊敬と興味心で眼差しを向ける姿、そしてなにを感じてもその都度初々しい表情を絶やさないところが、自分と勝四郎とかぶるところがあるな~まだまだ自分もいけるぜ!(30代なのに少し気恥ずかしさもあるけれど・・・)と今でも想わせてくれてる勝四郎氏です!
 みなさんも一度七人の侍、ご覧になるといいですよ。侍の姿をとおしてあらゆる真(しん)‘守ることの真’‘自分と向かい合うことへの真’‘人との交流・絆’‘物事に取り組むことへの真’を垣間見ることができると確信してます。CSでリピート放送するとおもいます。
 七人の侍観ることお薦めします!