点字の勉強を始めて、まず点字に親しむために点字器に用紙をはさみ、自由に適当に五十音を書いてみた。「こんなんでいいのか~」「もっと点がうきでたほうがいいんじゃないかな~」と考えながらもコツコツコツコツ書き続けた。点字のしくみなんかも知らずただ書いた。「これから一つ一つ知っていくんだから・・・とりあえず書いてっちゃえ!」興味心と遊び心をフルに気持ちを点字に向けていた。
勉強を進めていき、いくつか課題を提出していき、その年の12月頃に基本課程を修了。暮れあたりから応用の勉強にかかった
佳境に入った頃、風邪で倒れ、熱とだるさが重なり窮地に陥ってしまったことが発生した講座の受講期限が迫っている~最後の課題が残っている~なんとか熱が下がったところで最終課題に取り組む僕。課題の点字の文章を書いて、あと2行のところで用紙に穴があいてしまうアクシデント!手先が血迷ったか貫通してしまった~あと2行で完成だったのに~頭のなかが空虚になった僕~~
このままぼおーっとしていたってしょうがない。誰かがやってくれるわけじゃない。自分から始めたことなんだ!
気持ちをあらためて課題再スタート!はじめからやり直し。といっても最後の1ページのところだけなので。でも1ページの行数は24行。22行目あたりでしくじったので、あ~しんどい、またはじめからか~
そして最後のスッタモンダを乗り越えて課題終了提出期限に間に合った!
そして課題が返却され、お~高得点!講師から
「最後まで良く頑張りました。もう何も言うことはなしです!」とメッセージ。
「難しい~」という考えは一切もたない。「知らないことを一つ一つ知っていくんだ!」という気持ちで最後までやってきた!
「やった!最後までやった!生まれて初めて、やると自分で決めて最後までやり通した!」「これで自信をもって前に進んでいっていいんだよね!」と自分に言い、問い、点字のおかげで前向きな気持ちがもてるようになった!そして、
「自信をつけてくれた点字でなにか役に立ちたい。そう目の不自由な人の力になろう。自信を持たせてくれた感謝の気持ちを目の不自由な人への奉仕で恩返ししたい」という気持ちが芽生えた。
そして次なる明日の扉に向かう僕であった。